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「読書」アーサー王伝説

 『アーサー王伝説』を読んだ。アーサー王伝説についての解説本。アーサー王伝説が形づくられていった経緯をこの本は読み物としてまとめてくれている。挿絵がいっぱいあって楽しい。

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The Lady of Shalott - Wikipedia, the free encyclopedia


 アーサー王はどうやら5世紀頃のイギリスにいた人物でいちおう史実らしい。アーサー王はブリタニアからローマへ侵攻した。その歴史が700年後の12世紀になって編纂され直す。どうしてかというと、12世紀に活躍していたヘンリー2世が自らの権威の正当性を担保するために利用したという。もともとアーサー王の人気は民衆に根付いていた。つまり「我こそはかのアーサー王の正当な後継者である」みたいなこと。そしてより幅広い層からの支持を得るために当時の様々な伝承(古代ギリシアとかキリスト教とかケルトとか)を取り込むことでアーサー王の史実は伝説になっていく。

 もともと“アーサー王伝説”ってなんだかわからなかった。ファンタジーものの土台という漠然としたイメージで、アーサー王伝説という名前だけなんとなく知っている程度だった。神話の一部?みたいな感じ。それがこの本を読むことで、政治的なプロパガンダでつくられたものが18世紀以降に作家たちによって小説の元ネタとして人気を得ていくという歴史を知ることができた。

 その小説の一つで、イギリスの作家ホワイトが1940年代に書いた「マーリンの書」という小説がこの本で紹介されていた。面白そうなので読みたいのだけれど日本語訳がない。

T.H.ホワイトのアーサリアン・レジェンド(アーサー王伝説)。
『永遠の王 アーサーの書』は4部構成になっているが、
幻の第5部「マーリンの書」が存在するのらしい。
残念ながら、私の持っている本には載っていない。
洋書"The book of Merlyn"をアマゾンしたので、そのうち読みます。
訳書は出ていないのかもしれない。原書房あたりが何とかしてくれないかな。

2008年01月08日 : 猫の毛玉

 アーサー王伝説を扱った「永遠の王」という4部に分かれる小説をホワイトは書いている。「マーリンの書」はその幻の第5部でしばらく出版されずにいた。僕が読んだアーサー王伝説の解説本によると、アーサー王伝説のリブートみたいな感じで書かれているのがマーリンの書なんだって。興味がある。

本書は4部に分かれる(括弧内は出版年。第四部は第一部から第三部をあわせて一冊として出版された)。

第一部 石に刺さった剣(1938年)
第二部 風と闇の女王(1939年、出版時は「森のなかの魔女」という題だったが、のちに改題。)
第三部 悲運の騎士(1940年)
第四部 風のなかの灯(1958年、第一部から第三部と合わせて出版)

第一部から第三部まで順次発表された後、ホワイトは1941年に第四部「風のなかの灯」と第五部「マーリンの書」を執筆し、さらに既刊三部に改訂を加え、それらの原稿を『永遠の王』という題の一冊の本として出版するよう、出版社に送った。しかし、出版社は第五部の内容に難色を示し、戦後の紙不足もあってそのままでの出版を拒否した。ホワイトはこれに激怒したが、のちに第五部の内容の一部を第一部に組み込むことで妥協し、1958年に『永遠の王』として出版された。 このような経緯で出版されなかった第五部『マーリンの書』は、ホワイトの死後、1971年に出版された[2]。

永遠の王 - Wikipedia

 「永遠の王(上)」のAmazon内容紹介があほっぽくて楽しそう。

少年の名はウォート。孤児だ。いずれ騎士の従者となって一生を過ごす。それが少年の運命のはずだった。そう、森のなかで奇妙な老人と出会うまでは。予言者マーリン、時間を逆に生きる魔法使い。彼にはウォートが何者なのかわかっていた。少年こそは、イングランドを統べる伝説の王アーサーその人だったのだ! 史上最高のファンタジイ!


 そのうち永遠の王を図書館で借りてくる。いま読んだ解説本も一緒に借り直したい。


アーサー王伝説 (「知の再発見」双書)

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Book Of Merlyn

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永遠の王〈上〉―アーサーの書 (創元推理文庫)

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永遠の王〈下〉―アーサーの書 (創元推理文庫)

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